
アパレルの発送代行・物流委託する場合の注意点とは
- アウトソーシング
- 業界別
2017/06/01
季節により商品が入れ替わるアパレル業界にとって、各店の仕入れに関わる物流業務は、消費者に良い商品を届けるためにも欠かせない業務といえます。店舗型経営でも通販サイト型の経営でも仕入れや発送が伴うので、効率の良い物流を実現し消費者に満足するサービスを提供する必要があるでしょう。自社で物流を行うには限界がある場合、プロにアウトソーシングすることで、効率的に物流を回すことが可能になります。この記事では、物流のアウトソーシングの問題点や解決例を交えてご紹介します。
■アパレル業界に重要な物流とは
アパレル業界は大量の商品を販売するため、他の業界よりも商品の管理や配送などへの注意が必要になってきます。注文が入り、いざ発送というときに商品がないなどのトラブルがあっては、お店や会社の信頼に関わってくるので物流にはいっそう気を配る必要があるのです。アパレル業界に必要な物流の内容として、輸送や保管、荷役、包装、流通加工などがあります。実際に店舗についてから梱包などをしていては効率が悪いため、商品が運ばれてくる過程で販売できる状態にする必要が出てくるのです。また、商品の中には壊れやすい商品もあるので、保管方法や配送方法にも専門の知識や技術が必要になってくるといえます。
■通販サイトに重要な物流とは
店舗を持たない通販サイトでは、よりレベルの高い物流のサービスが他社との差別化を呼びます。ネットショッピングによる買い物は、時代が進むごとに便利さを増し、当日発着が当たり前の時代になってきています。そのため、通販サイトで買い物をしたとき、できるかぎり速い配送が求められるのです。配送のスピードは、トラックで運ぶ速さだけで決まるものではありません。商品を倉庫から正確にピッキングし、正しい配送先に届けることに手を抜くことはできません。早く正確に商品を届けることがなによりも大切になってきます。
■物流をアウトソーシングするときの流れとは
アパレル業界では、店舗型や通販サイト型でも重要になってくる物流ですが、プロにアウトソーシングをすることで効率よく商品を回すことが可能になります。アウトソーシングとは外部委託のことで、例えばネットの注文を発送代行したり物流のいっさいを他社に委託したりすることです。物流をアウトソーシングする場合の流れは、自社に必要な物流をプランニングしてもらい契約にいたれば倉庫管理や、ピッキング、発送などを担ってもらいます。基本的な物流の流れは、株式会社清長の例を参考にすると入荷・検品した後に棚入れをし、保管、送り状発行、ピッキング、流通加工、検品、包装・梱包、出荷です。これらをプロに任せることで、安心して店舗経営ができるようになります。
■絶対的な商品管理とアパレルの加工技術にも対応
アパレル商品を卸している会社の問題として、納品先の要望で「専用下げ札の取り付け」「検針」「専用伝票の発行」「リフォーム加工『裾上げ・丈詰めなど』」があり、全部に応えきれない場合があるでしょう。これらも物流のアウトソーシングに任せれば一挙に解決することができます。入荷した商品のタグの付け替えや裾上げ、レザー刻印など専門的な作業までカバーしています。また、アパレル関係で洋服を管理する場合でも段ボールを積んでの管理だけでなく、専用のハンガーラックにかけての保管もするなど、商品の管理から加工まで幅広く対応しています。
■在庫量に合わせた倉庫の物流ソリューション
アパレル関係での悩みのひとつに夏と冬では生地の厚みなどの関係から、倉庫に保管する物量に変化がでてきてしまうことがあるでしょう。しかし自社で倉庫を持っていた場合、拡大することは時間も費用もかかりますし、一時期だけ縮小することはできません。アウトソーシングで倉庫を借りる場合、物量に応じて必要な量の倉庫をレンタルすればよいのでムダな費用がかかりません。もし物量が増えてしまっても、それに対応したプランを提示してくれます。自社だけでは解決できない物流の問題を解決するノウハウが、物流のアウトソーシング会社には備わっているのです。
■顧客からの返品にも対応!返品商品の管理もアウトソーシングで
商品を販売しても、商品が気に入らなければ返品をしてくる消費者もいるでしょう。サービス向上のために、返品を積極的に容認している販売者もいます。しかし、返品の対応やその後の処理には人件費が膨大にかかってしまうのも事実です。返品された商品を検品し再販できるか見極め、再パッケージをして販売するのも物流の仕事のひとつです。物流アウトソーシングの会社では返品商品の検品や再販まで行うサービスも提供しています。そのため、自社が返品作業に追われる負担を軽減することができるのです。
このようにさまざまなサービスを取りそろえている物流アウトソーシングは、アパレル業界の強い味方なのです。
監修

坂上 哲也(経営コンサルタント)
建築士として起業後、インターネット日本上陸を機にIT導入支援コンサルティング会社設立。インターネット黎明期よりSEOやアクセス解析を始めとするWebマーケティングに取組み、独自の経営視点も併せ中小企業および店舗のための勝てるウェブ戦略立案が主業務。
保有資格:二級建築士、ウェブ解析士マスター、情報セキュリティ管理士
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