どうして?棚卸差異がおきる原因や対処法

棚卸作業は、商品の動きが大きな小売業だけでなく、ほとんどの会社で発生します。会社にとって棚卸は重要な業務の一つです。棚卸をすることで、商品の在庫状況を正確に把握し、今後の仕入れ計画を立てることが可能となります。しかし、この棚卸は意外と手間がかかります。また、実際の在庫数と帳簿上の在庫数があっていない「棚卸差異」が発生すると、さらに大変さは増すでしょう。ここでは、棚卸差異が起こる原因と、その対処法についてまとめてみました。

■なぜ?棚卸差異の原因

棚卸差異の原因は大きく4つあります。

1つ目は、入力間違です。特に、帳簿入力を手入力している会社では、入力間違が多く発生する傾向にあります。単純な数字の入力ミスはもちろん、パソコンでの作業は、桁数の間違いも珍しくありません。10個と入力したつもりが、100個と入力してしまうケースがあるのです。これは非常に大きな棚卸差異へつながります。どれだけ注意していても、人の手を介する以上、こういった入力ミスをゼロにすることは非常に難しいといえるでしょう。

2つ目は、伝票処理洩れです。商品管理を伝票で行っていると、処理洩れが発生することがあります。データベースへの入力自体が行われないため、入庫・出庫の情報自体が抜け落ちるのです。また、伝票を処理したつもりでも、うまくデータベースに反映されないケースもあります。伝票処理後、管理番号などでダブルチェックできれば、こういった処理洩れを減らすことはできるでしょう。しかし、ダブルチェックすることで、業務負担は増加し、場合によっては人員補充も必要となるかもしれません。

3つ目は、管理ミスです。小売業などは棚卸を毎日やる必要がありますが、会社によっては四半期に一度といったペースで行うこともあります。そういった場合、管理ミスが生じることが珍しくありません。どこに何があるのかが正確に把握できないため、在庫を見落としてしまうのです。保管場所のルールを定め、引き継ぎをしっかりとできていれば、管理ミスはなくせます。ただし、商品の動きが激しい会社では、なかなかルールに沿って運用できないのが現状です。また、棚卸担当者が毎回変わってしまうのも、管理ミスの発生の大きな要因となっています。

そして4つ目は、仕入ミスです。仕入は在庫状況をもとに行われますが、その在庫を正確に把握できていないと棚卸差異につながります。帳簿上の数字だけ見て発注をかけるのではなく、在庫の実態をチェックしてから仕入をすることが重要といえるでしょう。

■重要!なぜ差異が生じたか明らかにする

棚卸差異は経営するうえでは大きなリスクとなります。1、2個の差異だったからといって甘く考えていると、致命的な問題につながりかねません。棚卸差異が生じてしまったら、その原因を明らかにすることが重要です。問題が小さなうちから対処しておくことで、各業務の適正化に活かすこともできるでしょう。

差異が生じた原因が、「人為的ミス」だったとします。この場合、ミスを減らせるような仕組み作りが大切です。たとえば、商品を保管してある場所が分からず、正しい棚卸ができなかったとします。もちろん、最大の原因は、商品を見つけられなかった個人です。しかし、再発防止をするためには、「なぜ保管場所がわからなかったのか」を徹底的に分析することが必要です。そして、誰でも見つけられるような仕組みづくりを考えます。

具体的には、商品棚に色分けしたラベルを貼ったり、保管期限を書いたりすることで、視覚的に分かりやすい環境を整えることが有効でしょう。商品の仕入はダンボールで行われますが、そのまま保管しておくと、中身が正確に把握できません。使用頻度の高い商品は、ダンボールから出して管理すると、在庫の把握も簡略化できるはずです。

もし在庫を管理するためのマニュアルがないのであれば、それを作成することで、慣れない人も効率よく作業を進めることができるでしょう。口頭での引き継ぎからマニュアルを活用した引き継ぎに改善することで、業務を最適化することが可能となるはずです。棚卸差異の発生は、会社にとってはダメージであると共に、業務を見直すきっかけにもなります。

■棚卸差異の対処法が知りたい!

棚卸差異の対処法は3つあります。

1つ目は、定期的な検品です。できれば毎日商品の動きを把握し、実際の在庫数と帳簿上の在庫数を確認できるとベストです。しかし、これを手作業で行うのは、費用対効果の面で現実的ではないでしょう。在庫管理で貴重な人手が取られてしまうのは、企業にとっても好ましくないはずです。よって、在庫のバーコード管理や帳簿との差異を自動化でチェックできるシステムなどを検討するとよいでしょう。検品作業をシステム化することで、定期的な検品を効率的に行うことが可能となります。

2つ目は、みなし出庫です。みなし出庫とは、伝票処理をしない出庫方法です。これは工場などで、よく使われている生産管理の手法です。通常は在庫数を正確に管理するために、入庫と出庫の情報を一つ一つコンピュータに入力していきます。これらの処理は伝票やバーコードなどで行われます。小売業や一般的な企業では、ある商品に対して、入庫と出庫の情報を把握しますが、工場ではそうはいきません。一つの製品を組み立てるために、何百、何千といった部品が必要となるのです。これらの部品を倉庫から出庫するたびに処理をしていては、いつまで経っても本来の組み立て作業を進めることができません。そこで出庫伝票を使わずに、実績の報告だけで出庫したとみなす帳簿上の処理である「みなし出庫」が役立ちます。みなし出庫を導入することで、出庫処理を簡略化し、人為的ミスを減らすことができるのです。

そして3つ目は、情報の処理と現物の動きをなるべく一致させることです。つまり、入庫・出庫の動きがあれば、それを即座に入力することがポイントです。情報の処理を後回しにしてしまうと、入力洩れや入力ミスといった棚卸差異を引き起こしかねません。また、現場の在庫管理者と帳簿上の在庫管理者が異なる場合、わずかなタイムラグが在庫数のズレにつながることもあります。こういった人為的ミスを最小限にするためにも、入庫・出庫の処理はできるだけ迅速に行うことが重要です。

■物流アウトソーシングの活用もひとつの手段!

在庫管理は雑務といった印象が強いかもしれません。しかし、これを軽視してしまうと、致命的な問題が発生する場合があります。在庫管理は決して軽視してはいけない大切な業務なのです。

徹底的に在庫管理をしようとすると、思った以上に労力がかかります。効率よく在庫管理がしたいのであれば、「物流アウトソーシング」を賢く活用してみましょう。物流アウトソーシングを活用することで、在庫管理の負担をグッと減らすことが可能となります。特に棚卸差異で悩んでいる人には、必見のサービスです。

物流アウトソーシングを請け負う会社は、物流のプロです。商品の入出庫をアウトソーシングすることで、会社は本来の業務である商品の開発や販売に集中することができるでしょう。また、物流を最適化することで、入出庫の効率的な管理も実現できます。

在庫は過不足なく持っていることが、経営の基本です。在庫が過剰となれば、保管コストも増し、会社は負債を抱えることになります。反対に、在庫切れは、会社が利益を獲得するチャンスを失うことを意味します。物流アウトソーシングでは、豊富なノウハウを活かして最適な在庫管理と棚卸業務をサポートしてくれるでしょう。

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