RPA導入から半年 ロボットくん頑張っています

■物流会社にRPAという選択

ここ1~2年で、何かと話題のRPA(Robotec Process Automation)。業務の自動化を実現してくれるツールですが、清長では、昨年2017年12月に導入し、ちょうど半年が経過しました。その取り組みについてご紹介します。

なぜ、物流会社にRPAなのか。物流会社のロボットといえば、自動倉庫、自動搬送機、自動仕分機、自動製函機、自動梱包機などなど、作業を代行してくれる機械がまず思い浮かびます。もちろん、清長でも、こうした機械化の取り組みは実施していますが、人が関わる作業は、なにも手足を動かす作業ばかりではありません。

物流の現場で、案外時間を要するのが、事務作業です。とくに、清長は、EC物流の実績が多く、BtoBにせよ、BtoCにせよ、ほとんどの場合、荷主のお客様が運用する受注管理(販売管理)システムと、当社の倉庫管理システム(WMS)との間で、指示や実績のデータを交換することが必須になります。たとえば、WMSから入荷や出荷の実績データ(いつ、どの運送会社で、問い合わせ番号は何番か)を抽出して、荷主お客様の運用システムにデータをアップロードするようなケースです。ほかにも、WMSのデータをもとに、特定の作業用のリストを作成したり、数値情報を集計したり・・・。

主要な受注管理システムでは、倉庫管理システムと連携することを想定して設計されていたり、連携をサポートするアプリが提供されていたりというケースも多く、さほど問題ではないのですが、荷主のお客様が利用されるシステムは、規模や業種によってさまざまで、倉庫管理システムとの連携機能がないものも多くあります。その場合に、個別にアプリを開発したり、API連携を模索したりというわけにもいきません。その結果、手作業でデータを搬送したり、データを加工して対応したりということになります。

そんななかで、ちょうど1年前に、RPAが活用できないかと調査を開始し、はたしてどんなタスクを担わせられるのか、そもそも使いこなせるのかなど、イメージしたり悩んだりを経て、いささか無謀ではありましたが、なかば「えい、使ってみよう」と、一念発起して導入したのが半年前です。それ以降、試行錯誤を経て、今では、いくつかの事務作業をロボットが実施してくれるようになっています。

■現状の実感としてのRPAのメリット

RPAを導入して半年、まだまだトライ&エラーのさなかですが、活躍できる場面は多いな、というのが印象です。RPAは、決まった時間に、決まった作業を実行してくれます。指示したことしかできませんが、指示したことは、忘れず、間違えず、昼夜を問わず、実行します。さしずめ「気が利かないけどコツコツやるタイプ」といったところです。

現状で実感しているメリットは、大きく3つです。第1は、時間の制約からの解放です。事務作業にあたっては、毎月、毎週、毎日のなかで、実施すべき日時が決まっているものが多くあります。たとえば「毎日13時に実施する」ような作業があると、担当者はその時間を必ず空けなくてはなりません。そのために、13時になったら別の仕事を一時中断せざるを得なかったり、13時を避けてスケジュールを組まなくてはならなかったりと、時間に縛られることになります。これをRPAが負担してくれると、その業務の担当者は、より柔軟な時間配分が可能になります。

第2は、ケアレスミスからの解放です。データの処理のしかたを間違える、データAとデータBを取り違える、エラーの発生を看過してしまう、作業の実施そのものを忘れてしまう、といったリスクをなくすことができるのもメリットです。RPAは、想定外の事態には対応できませんが、想定内の業務であれば得意です。人はどうしても間違えます。いわば、RPAがその部分を補ってくれています。

第3は、そもそもの業務キャパシティの増加です。RPAは、当然ながらマシンですので、24/7(トウェンティフォー・セブン)で、黙々と動作します。とくに、深夜や未明の時間を 活用できることは、データを収集したり、集計したりという作業には効果的です。たとえば、今日の集計作業のためのデータが、毎日0時に入手可能になるとします。RPAに未明のうちにデータを回収してもらえば、スタッフが朝出勤するとデータが用意されている状況が作れます。早出をしたり、午前中の時間をデータ収集に費やす必要がありません。

■人とRPAの共同作業

とはいえ、導入してまだ半年、まだまだ課題も多いです。RPAに業務を教えるのに苦労します。RPAを動かすには、実施すべき作業をシナリオに起こさないとなりません(作業手順のプログラム化といったところでしょうか)。Excelのようなアプリであれば、書店に行けばいくらでもマニュアル本が並んでいますが、それに比べて、圧倒的に情報量が少なく、学びながら試行しながらと、どうしても作成に時間がかかります。実際の作業にともなって想定されるエラーを洗い出し、それが生じた場合の対処もシナリオに記載しておく必要があります。もちろん、費用対効果の問題も無視できませんので、より多くの作業をRPA化していかなくてはなりません。しかし、これらも含めて、半年を振り返ると、物流会社にとっても、RPAの活用領域は小さくないと感じています。

清長が物流業務を運営するうえで求めることは、荷主のお客様のビジネスに貢献することです。お客様の販売スタイルやその変化に合わせて柔軟に業務を変化させ、スピードとキャパシティを確保しつつ、正確に運営していく。そのためには、現場作業を磨き続けなくてはならない。それがスタッフの仕事(優先する仕事)です。それを実現するには、前述したような事務作業(重要だけれど目的ではない仕事)の合理化が必要です。事務作業をRPAに分業させて、より多くの時間を、お客様との打ち合わせや、現場の運営改善や、スキル向上に充てていく。そういう意味で、人とRPAとは、相互補完の関係が築けそうです。

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